![]() 黄泉がえり [DVD] |
映画もいよいよクライマックスとなる終盤、草薙くんが走り出す場面から何度もみたくなる。4〜5年絶った今でもふともう一度みたくなる。最後の竹内さんとのやりとりはすごく短いけど、ジ〜ン(涙)ときますよ。 |
![]() この胸いっぱいの愛を プレミアム・エディション [DVD] |
映画館でみたとき、ラストのシーンの和美の生活をみて「ほんとうに生きていて幸せなんだろうか」と感じた。二度目にDVDでみてやっとわかった。理由はどうあれ状況はどうあれ、生をうけて生きていること自体が素晴らしいことであることを。ミムラさんの演奏シーンも圧巻です |
![]() この胸いっぱいの愛を [DVD] |
「黄泉がえり」はヒットし、こちらは悪評だったが、私はこっちのほうが良作だと思う。ストーリーとかテーマは両者ともほとんど同じ。しかし、こちらのほうが配役が良いと思った。前作の場合、草なぎ君はともかくとして、ヒロインの竹内結子は、どう見たって塩田監督の好みじゃないだろう。事務所の都合なのか製作委員会からの要請なのか、あのメンツになってしまった。
今回のヒロイン役ミムラは、「月光の囁き」のつぐみにも似た黒髪ストレートが似合う女優で、美しく撮れてた。伊藤英明も日本人離れした美男でこのカップルはなかなか絵になる。乗り気のしない配役で撮った「黄泉〜」がヒットしたので、二匹目のドジョウを狙うフリして、好みの配役で前作をセルフリメイクしたのだと思う。 再見したところ、細部はとても良いシーンが多く、お涙ちょうだい的な要素は客を釣るためのエサだったのだ、ということがよく分かった。だから星三つから四つに格上げ!前半もクライマックスも良いのだが、中盤、ミムラ演じる和美が入院してからがダラダラしてしまったような気がする。「和美が実は両親がいない子で、その寂しさを紛らわすためにバイオリンに打ち込んだ」ということを養父の口から語らせる必要は無かったと思う。和美が気丈な表面のうちに秘めている暗い影とかバイオリンへの情熱とかは、前半部分で映像的に十分に表現されているので、台詞で語るのは蛇足だった。「泣ける映画」を求める観客でさえ、ここの部分はやりすぎと思うのではないか? 自分の見たいシーンだけ何回もピックアップして見るのに最適の映画だと思うので、DVDが1500円というのは良いことだ。 それにしても「黄泉がえり」はなぜあんなにヒットしたのだろう。変奏とも言える本作を見てちょっと分かったような気がする。今、多くの人が自分を「生ける屍」のように思っていて、だからといって暗くもないという、なんとも不思議な感覚を味わっている。喩えるなら「白夜」か?そう感じてる人たちの心の琴線に触れたのだろう。私のこの分析が正しいとしたら、現代社会は異常な段階に突入したのだと思う。敗戦時はまさにこんな感じだったのかもしれない。 |
![]() おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル) |
鶴田謙二の描くけだるそうな女の子が魅力的。
特にカラーだと神の領域です。 (勿論、人物単体じゃなく構図や背景など全部ひっくるめて素敵) この絵と、青春への郷愁にあふれたストーリーとが上手くマッチして、 ミニシアター系の良質な映画を思わせる切ない読後感を残す。 珠玉の名作。 |
![]() 美亜へ贈る真珠―梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇 (ハヤカワ文庫JA) |
初めてこの本を読んだのは友達から借りた時で、はじめは時間があるときに読めばいいや、みたいなキモチだったけど読み始めたらとまらなくて、感動して、声も出なかった。この本を読んだあとは梶尾さんの作品を手当たりしだいによんだけど、やっぱりこの本が一番最高にイイ!特に「時尼に関する覚え書」と「江里の時の時」がおススメ。どれも話は短いからサクッと読めちゃう。読んだ後はこの感動を誰かに伝えたくなるはずです♪ |
![]() 未来(あした)のおもいで (光文社文庫) |
いかにも作者らしい極めてシンプルでリリカルな物語。 白鳥山で偶然”未来の女性”に出会い、時を超えた恋に落ちてしまう主人公。 優しさあふれる文章は嫌みが無くあっさり読み終えてしまう。読後もさわやかだ。 でも、この小説「中編」あるいは「短編小説」のボリュームしかない。 行間が広く文字も大きめで、無理矢理一冊の文庫本にしたてあげた感じは否めない。 出版サイドの考え方だろうが、チョット残念。 でも、作者の小説のテイストはいつもの調子なのでOKです。 |